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新兵器登場の巻

新年を迎えて早1か月、気が付けば節分・立春ですね。

今回は、ベテラン庭師の東(ひがし)がお届けします。

この時期の縮景園では、通常の管補理作業以外に樹木の移植

や補植もおこなっています。

冬場は来園者が少ないので作業がしやすく、今年はオミクロン株の

せいで2月20日まで休園になり作業のし放題になってしまいました。

特に松などの針葉樹は、この寒い時期が移植の適期になります。

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縮景園は池泉回遊式庭園として江戸時代に造営され池淵や池の中の

大小の島に沢山の小ぶりな黒松が植栽されました。

しかし、時間の経過とともに黒松の背丈が伸びて池や島が園路や茶室

からみえにくくなります。

そんな時は、必要に応じて小ぶりな黒松に植替え、景観を守っていく

作業が必要になってきます。

今年は、清風館(茶室)から池を眺めた時、2本の黒松が視界を遮り

始めたので、小ぶりな黒松に植替えることになりました。

しかし、池を回遊する園路はせまくて小型の移動式クレーンなどは

近づけないため、樹木を吊り上げて移動するのが大変です。

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そこで、新兵器の登場です。

横幅が60㎝のキャタピラで走行でき、しかも重さ2トンまで

吊り上げることのできる”カニクレーン”の出番となりました。

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クレーンのアウトリガーがカニの足のように伸び縮みして

地形に合わせて設置ができる優れものです。

狭いところでも自由に移動でき、重いもの力強く吊り上げてくれます。

おかげで、作業もはかどり予定通りに黒松の植替えが出来ました。

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清風館から池の中央に架かる跨虹橋(ここうきょう)が眺望でき

作庭当初の景色がよみがえってきました。

庭園の維持管理は、樹木の剪定だけでなく、移植や補植も必要です。

一年のうちこの時期の大切の作業の一つですね。

もうひと踏ん張りして、皆さんとお会いできる日が来るよう

楽しみにしています。


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