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樹木の土壌改良(広島市東区)

樹木の土壌改良(広島市東区)

 

こんにちは、広田造園の 河野 です。

 

 

今週もまだまだ寒い日が続いていますが、立春を迎えこよみのうえでは、もうなんですね。

 

名勝-縮景園の梅の木も次々と花を咲かせ始めたようです。

 

 

さて今日は、先日、東区二葉の里に鎮座する鶴羽根神社の境内で育つ松の木二本の土壌改良を行いましたので、ご紹介させていただきます。

 

松の木と申しましても一本は、一般的に成長が遅いとされる五葉松(ゴヨウマツ)なのですが、こちらの五葉松の大きさは、樹高≒5.0mの高木で樹齢もかなり経っています。

二本目は、広島市が被爆樹木に登録している巨大な黒松です。樹高≒10m 幹回り≒2m20㎝です。どちらも歴史ある貴重なものです。

 

 

 

五葉松(ゴヨウマツ)

 

 

 

黒松(クロマツ)

 

 

 

 

しかし、どちらの松の木も多くの参拝者の方たちが集う神社の境内で育っているため、地面が踏み固められ、十分な栄養酸素が根に届かず不足気味になっています。

 

そこでこの度、根っこの状態を調査するのと同時に健全な状態でこれからも育つことができるよう土壌改良の作業を行いました。

 

 

 

長年樹木医としてご活躍されている 堀口氏 に作業の方法や注意点などをご相談し、監修をしていただきました。 堀口氏 は、弊社広田造園のOBであり、これまで数多くの樹木の診察・診断・診療に携わってこられており、現在、広島市が登録している被爆樹木も調査されていらっしゃいます。_(._.)_

 

 

 

五葉松を調査すると、土の表面が固くなりすぎて、周りから集まってくる必要以上の地下水を蒸発させることが出来ずに根っこを腐らせるような状態になっていました。

 

そこで、五葉松の周りを広めにほぐし、土が締め固まりにくくする土壌改良材を混入して埋戻しました。

さらに、余分な水が地中にも浸透しやすいように2.0mぐらいの穴を掘り、石を詰めて縦穴暗渠(水路)を作りました。

黒松は、冒頭でもあったように境内のほぼ真ん中で育っているためどうしても地面が踏み固められており栄養や水が届かない状態になっていました。そこで、太い根に関して松の幹から外側へ向けて掘り出し、改良材(木炭・バーク堆肥・鶏糞・黒曜石パーライト)を混ぜた土で、太い根っこを覆うように埋戻しました。

写真には、重機(バックホウ)が写っていますが、根っこを傷つける恐れがあるので、ほとんど人力で掘り、根っこが混み合っている所などは、移植ゴテ(手のひらサイズのスコップ)で掘ったりもしました。それだけ根っこというのは、人間でいう 口・胃袋・血管・心臓などの役割をつかさどっている所であり、すごく繊細なものなのです。

 

 

最後に、活力剤の混ざった水で十分に散水し土をなじませて土壌改良は完了。さらに黒松の周りには、杉丸太を打ち込みロープ柵を設置し、根っこを保護して全体の作業を完了させていただきました。

 

 

 

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-作業完了-

 

 

 

樹木医の 堀口氏 のご協力のもと今後の作業に活かすことのできる良い経験をさせていただきました。

施主の 鶴羽根神社 様 にも期待していただけると思っております。直ぐに目に見えて効果が表れる作業ではないので、継続して見守っていこうと思います。

 

お困りの事などございましたら広田造園へご相談ください。

 

河野でした